よく、他人を呼ぶときに「お前」って呼んでくる人いませんか?
思い出してみて下さい。
あまり良い気持ちはしませんよね。
気分を害してしまいますよね?
今回は他人をお前呼ばわりする人の心理について考察してみたいと思います。
人のことを「お前」と呼ぶ心理
- 呼ぶ人に対して負けたく無いと思っている。(優位に立ちたい)
- 対抗意識を持っている。
- 自分のほうが偉い、格上だと思っている。
- 特に意識せず、使ってしまっている(悪気はなく、マナーがなっていないだけ?)
これらのうちのどれかに当てはまります。
いくつか例を上げてみたいと思います。
試合などでビックマウスの相手に対し、こんな口だけのやつに負けたくない心境から「お前には絶対負けないからな!」
無能な部下に、先輩、人間そんなときもありますよと、励まされ格下の部下に心の中で「お前にだけは言われたくない」
名家のお嬢様との結婚前のご両親との挨拶に「お前ごときがウチの娘にふさわしいと思ってるのか」
何げない会話の中で「お前ってさー、結構力あるんだな」
秘孔を突かれキョトンとしている相手に対し「お前はもう死んでいる」
などなど、少年誌によく出てきそうなフレーズばっかりですね
結局行き着くのは自分に力が無いから威張るという結論です。
「お前」という呼び方は個人的には男の人が使用する人が多いイメージがします。
女性などは「アンタさー」と、お前とはあまり呼ばない人が多いので。
人をお前呼ばわりする人の特徴
逆にこちらがお前呼ばわりすると怒り出す。
お前呼ばわりしてくるくせにこっちがお前呼ばわりすると怒る人、居ませんか?
そういう人は自分のほうが格上だと思っています。
そして、あなたのことを格下の存在だと思っています。
もし「お前」と呼ばれて嫌な気持ちになったらこっちも「お前」と言い返してやりましょう。
例外もある
「お前」と呼ばれて嫌な気持ちにならない人もいます。
それは心から尊敬している人であったり、自分がその人のことを好きだと思える気持ちがあるからです。
あとは、発言する側に愛情があるかどうかの違いだと思います。
クレヨンしんちゃんのひろしも、自然に「おまえ」といっていますが、見ているこっちも不愉快になることはないですよね?
それは二人の関係性を知っているから見下して使っているんではないと、わかっているからです。
結局、お前呼ばわりされて嫌な気持ちになるのはお前呼ばわりしている人を好きでは無いからです。
あと、元々感じ悪い人や口の悪い人にお前と呼ばれてもあまり傷つきませんよね。
それはその手の人は元々他人のことを「お前」と言うものだという先入観があるからです。
例えば暴力的なヤクザや不良などに「お前」と呼ばれてもそれが当然のことだと思い、イライラしないのではないでしょうか?
まぁ、私はチワワのようにプルプルしながら恐怖に怯えますが 笑
ところがどっこい
真面目なガリ勉くんや何の変哲も無い普通の奴に「お前」と言われたらカチーンと来ませんか?
これは無意識に自分が相手を見下しているため、不意に言われると何だこいつ!と、つい反応してしまうんですね。
元々悪い奴だという認識があるとトラブルを避けたいという思いや、もし怒らせてしまったら怖いという心理面が勝ってしまい、お前と言われても許せてしまう不思議はこういうところにも作用していたんですね。
自分が通常だと思う人は他人のことをお前呼ばわりするのは極力控えるようにしましょう。
しかし2ちゃんなどネットでは「ちょwwおまww」「おまえ」「おまい」など比較的日常的に飛び交っています。
しかしあまり不快に感じることは少なくありませんか?これは、相手が見えていないから判断できないため、特に不快に感じることがないのでしょうか?
私は勝手に、ネットの謎の絆を感じ「おまいら」などの言葉には一体感を感じなんだかみんなと繋がれている気がして割と好きです。
これも、敵意がなくあえて「お前ら」ではなく「おまいら」と、ニュアンスを柔らかくすることで、敵意がないことを表しむしろ、繋がりという絆を感じさせる言葉になっているのではないかと思います。
そもそも「お前」ってどういう意味?
ちょっと気になったので調べてみました。
[名]《「おおまえ(大前)」の音変化で、神仏・貴人の前を敬っていう。転じて、間接的に人物を表し、貴人の敬称となる》
[代]《古くは目上の人に対して用いたが、近世末期からしだいに同輩以下に用いるようになった》二人称の人代名詞。
1 親しい相手に対して、または同輩以下をやや見下して呼ぶ語。「お前とおれの仲じゃあないか」
2 近世前期まで男女ともに目上の人に用いた敬称。あなたさま。
「私がせがれにちゃうど―ほどながござれども」〈浄・阿波鳴渡〉
https://dictionary.goo.ne.jp/jn/32984/meaning/m0u/より引用
goo辞書には上記のように書かれています。初めは敬語だったのにいつの間にか同等か、おもしくはそれ以下に使用するようになったと記載があります。
これは、御前(おまえ)とは江戸時代には最大級の敬意を表す語だったが、次第に庶民の中でも使われるようになり、はたまた遊郭でも「おまはん」など、もとの御前という代名詞から離れていき、庶民の旦那が女房のことなどを「おめぇ」と言うようになりだしたことで、品位が下がり今のような意味になったと言われています。
いかがでしたでしょうか?お前とは信頼関係があれば不快に感じず、信頼関係のない人に言われるとむっとくる不思議な言葉だと思いませんか?
発言する側と、受け取り側の受け入れ方次第では普通の言葉になる不思議な言葉「お前」についてでした。